認知症患者と共に暮らすこと

家で働いていると、認知症患者と共に暮らすことにつながります。
人のことだと思っていたことが、自分につながるとなると、しんどいことが多いです。

暴言・暴力は落ち着き、トイレと徘徊問題はないので、偉そうに言える筋合いはありません。ちょっとしたつまらぬぼやきとして、お読みいただければと思います。


どうやっていけば、症状が落ち着くか、うまくやっていけるか、ネットで調べることがあります。あと、お医者さんから聞いてみることもあります。
どの病気もそうでしょうが、認知症はいろんなタイプがあり、しかも複合化(例えば、アルツハイマーのピック化)があったりするので、ややこしいです。
この人に良くても、母に合うとは限らない。でももしかして、と期待をかけることがあります。

同じことを何度も聞かれて、疲れます。時には、腹が立つこともあります。
どんな優れた聞き手でも、5回以上同じことを聞かれるのは、疲れるそうです。
ネットで紹介されていた、笑って、お母さんもう5回目よ!と言えるうちは、こころに余裕があるうちで、こちらがせわしいときに、何度も何度も聞かれると、つい知らん、とか言ってしまいそうになります。

きっと、認知機能が落ちた相手と向き合って、腹が立つことがあるのは、それだけ真摯に向き合ってきていることではないかと思います。
お医者さんは、否定せずに話を聞くように、怒ってはダメ、と言いますが、これができたら聖人になるのではないかしら・・・人間修行ですね。

最近は、仕事場に同じことを聞きに何度かやってくることが減りました。家で働く者としては、助かります。
いわゆる症状が落ち着いたことでしょうか。次から次へとやってくる症状(BPSD)に向き合う辛さと対峙して、私たちは強くなっていくのかなと思います。


在宅の一つ良いところは、親の通院に付き合えることでしょう。
これが会社勤めだったら、周りに謝っているに違いありません。母は外で働いてほしいと言いますが、いくら休暇をとることが労働者の権利とは言え、親のためにしょっちゅう休んでいたら、すぐに辞めなければいけなくなります。

まだまだ、私の母より大変な人もいっぱいいらっしゃると思います。あなたよりずっと苦労していると思われるでしょう。
報われることのない病気と向き合う辛さを味わう人が減っていくのを願いながら、私も含めて皆さんのやるせなさを減らしていきたいと思う私でした。

画像は、ぱくたそさまからいただきました。


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